シミができるメカニズムと、美白成分の働き方はどうなっているの?
今回は、肌にシミができるまでのメカニズムと、アルブチンやビタミンC誘導体など、美白有効成分がどのような働きをするかについてです。
女性にとっては悩みのタネのシミですが、その役目は、紫外線などの刺激から、お肌をガードすることなのです。
その仕組みを説明すると
紫外線などの刺激を受けて、体内に活性酸素が生まれます。
この活性酸素こそが、老化の原因なのですね。
お肌にとっても、それは同じ。
ですからまず、
1)紫外線を受けた表皮細胞が、メラノサイトにメラニンを作るようにと、、指令を出す。
2)指令を受けたメラノサイトが、メラニンを作り始める
3)生成されたメラニンが、表皮細胞へ送られていく
1)の段階で働く美白成分は、
・カモミラET
・トラメキサム酸
・t-AMCHA(t-シクロアミノ酸誘導体)
などがあります。
これらの美白成分は、表皮から「メラニンを作れ」という指示を伝える物質の働きを阻害します。
2)の段階で、
最初に作られるのは、「チロシン」というアミノ酸です。
それをメラニンに変えるのは、「チロシナーゼ」という、酸化酵素の働きなのですね。
チロシナーゼが働くと、チロシンはすぐにメラニンとなっていきます。
そこで、チロシナーゼの働きを邪魔するのが、
・アルブチン、コウジ酸、ビタミンC誘導体、
エラグ酸、トラメキサム酸、ルシノール
プラセンタエキス、
油溶性甘草エキス(グロブリジン)
などです。
また、チロシナーゼそのものを減らすように働くのが
・リノール酸
など。
こう見ると、ほとんどの美白成分は、この段階で効力を発揮するのですね。
また、ハイドロキノンも、チロシナーゼの働きを阻害する美白成分です。
欧米では、美白というとハイドロキノンのイメージだそうですね。
それほど広く知られている成分ですが、日本では2001年に規制が緩和されるまで、化粧品に配合されることはなかったのです。
その理由は、ハイドロキノンは、肌への刺激がやや強い、というものでした。
ですから、皮膚科の処方では、使われてはいたのです。
確かに、日本人の肌は、欧米人よりデリケートですからね。
でも、海外生まれのハイドロキノンを使った美白化粧品でも、日本人向けの処方もありますよ。
肌質を問わないという、そのコスメとは
※美白有効成分の種類については、こちらの記事で
さて3)の段階になると、ここで作用する美白成分は見当たりません。
生成されたメラニンは、表皮のターンオーバーとともに、角質にまでのほっていきます。
肉眼ではわからなくても、蛍光灯や特殊なライトで、「隠れジミ」が浮き上がるのは、このせいなのですね。
肌の代謝が正常な状態なら、それらのメラニン色素も、ターンオーバーとともに排出されていくのです。
ところが、メラノサイトが紫外線の刺激などで傷つくと、メラニンの生産を抑制できなくなることがあります。
また、ターンオーバーの遅れも、皮膚にメラニンが残る原因になります。
このようにして、シミができてしまうのですね。
美白化粧品では、できてしまったシミを取ることは難しい、といわれるのは、こんな理由からなのです。
シミのできるメカニズムと、美白成分の働き、いかがでしたか?
ハイドロキノンを使ったホワイトニング化粧品の使用感想は、こちらで読めます
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