糖質制限ダイエットに潜む危険と快腸デンプンの活用とは【主治医が見つかる診療所】
糖質制限ダイエットでやりがちな失敗に潜む危険と、体に無理のない健康的な実施方法について、10月24日放映【主治医が見つかる診療所】からまとめました。
(この日のタイトルは「ダイエットの新常識」で、全体には3つの部分に分かれていましたが、今日はその第1弾です)
今や糖質制限ダイエットの広がりによって、炭水化物は天敵扱い。
でもその炭水化物を全カットしてしまうと、心身に良くない影響が出てしまいます。
炭水化物を食べても太りにくい食事方法の一つが、冷えご飯を食べること。
それではあまりに食べる楽しみがない、という方のためには、日常生活で生かせる実際的な例もありますよ。
糖質制限ダイエットのデメリット~全カットはこんな危険が
ご飯やパン、麺類などの炭水化物は、糖質と食物繊維からできていいます。
そのため、糖質制限とは、事実上淡水化物制限ですね。
ところが淡水化物を完全に抜いてしまうと、こんなことが起こるのです。
・脳の働きが悪くなる (うつなど)
これは脳や神経回路は、糖質をエネルギー源にしているからです。
というか、脳のエネルギー源は糖質だけ。
・筋肉が落ちて、筋力低下する
糖質ゼロになると、体はエネルギーを得ようとして、
筋肉のたんぱく質を分解して、ブドウ糖を作るのです。
せっかくダイエットに成功しても、心身に不調が出てしまったら意味がありませんね。
そこで次にご紹介するのが、炭水化物を食べても太りにくくする方法の一つです。
快腸デンプン(レジスタントスターチ)を活用した冷えご飯ダイエット
ご飯を冷やすと、糖質が食物繊維に変化するから太りにくい。
この方法は最近、よく知られてきましたね。
冷えご飯ダイエット(?)を実行しているのは、『おいしくて体にいい快腸でんぷん健康法』の著者、早川孝志先生です。
快腸でんぷんとは、レジスタントスターチのことです。
レジスタントスターチとは?
ご飯、というよりお米の持つ食物繊維の一種です。
お米を加熱すると、このレジスタントスターチが糖に変わります。
逆に冷やすと、糖はレジスタントスターチに戻るのです。
レジスタントスターチは食物繊維なので、消化されにくく腸まで届きます。
そのため、同じ量を食べても、冷ごはんは太りにくいのですね。
早川先生によると、化学的には低温が良いとのこと。
ただ凍ってしまうのはやり過ぎなので、通常は4度ほどがおすすめ。
実際の手順としては、冷蔵庫で30分以上冷やすのです。
ただし冷蔵庫から出したてではなく、室温で戻してからもよいのだとか。
早川先生や助手の方たちは、この健康法を実践していて、昼食には冷えたお弁当を召し上がっていました。
でもここで、私の本音は
「いくらダイエットになるといっても、いつも冷たいご飯なんていやだ」
いったん冷やしたご飯も、再加熱するとレジスタントスターチは元の糖質に戻ってしまいます。
でも冷えご飯がいやなら、冷やし中華があるじゃない。
熱いラーメンより太らない、とわかったし。
いや、そんな問題じゃありません。
それに、胃腸が弱くて冷たいものは苦手な人は、どうしたらいいでしょうか。
これに実際的なアドバイスを出したのは、心療内科の姫野友美先生でした。
冷えご飯だけのデメリットと実際の食事への応用は?
姫野友美先生によると、治療の一環として必要な成分がありました。
・トリプトファン
・ヒスチジン
トリプトファンはたんぱく質の一種で、セロトニン生成の元となります。
※セロトニンは脳にあって精神を安定させ、安眠のためにも重要な物質です。
⇒
ヒスチジンもまた、神経機能維持の働きがあります。
糖分が不足すると、脳はこれらの機能を維持できなくなってしまうのです。
姫野先生おすすめの1日の食事法
そこで姫野先生がおっしゃるのは
・朝は温かいご飯を食べて、エネルギー源とする、
・昼は朝の残りご飯が覚めているので、それを食べる
この場合は冷蔵庫で冷やす、まではしていません。
常温でもある程度は固まって、レジスタントスターチになっているからでしょうね。
これを聞いて、さすが女性は日常で続けるための応用がうまい、なんて思ってしまいました。
ご自身の理論を忠実に実践する男性と、日常で応用する女性。
なんて性別で分ける必要はないかもしれませんが、私たちは、自分に合った方法を選べばいいですね。
。
次回は『主治医が見つかる診療所』から「ダイエットの新常識」第2弾、太りにくいおやつの食べ方についてです。
⇒BMAL1(ビーマルワン)が明かした、食べて太る時間帯と太りにくい時間帯とは
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