夏の不眠解消術~夕方からの習慣、これが大事編
今回もまた、夏の暑い夜に快眠する秘訣について、書きますね。
心地よく眠りにつくためには、内臓など体の中心部の”深部体温”が、高い状態から下がることが必要だそうです。
寝る前に深部体温を下げるコツは、先の記事でも触れましたが
⇒熱帯夜でもぐっすり眠るための入浴とエアコンの活用法【とくダネ!】より
夕方からの体温コントロールも大切だそうですよ。
RESM新横浜 睡眠・呼吸メディカル・クリニック院長の白濱龍太郎院長のお話では、
●深部体温は、起床から11時間後に下がり始める●そうです。
夜に眠気を感じた時、手のひらが熱くなっているのは、深部体温を下げるため、熱を放出しているのだとか。
でも、自律神経の乱れなどで、生体のリズムが崩れていると、1日の体温サイクルもまた、崩れてしまいます。
そのためには、夕方からの習慣が大事、とのことですよ。
その習慣とはどんなものか、気になりますよね。
箇条書きで挙げていくと、
●夕方に肩甲骨を動かして体温を上げておく
●帰宅時の電車では眠らない
●やっぱり太陽を浴びよう
●メラトニンのサイクルを意識したスケジュールを
●短時間睡眠は90分単位で起床時間を計画
●エアコンはつけっぱなしも
●夏もシャワーだけでなく湯船につかる
●夕方以降ブルーライトを避けよう
●夕食は20時までに
●眠れないときは目の周りを10分ほど温める
(『女性自身』平成27年7月28日号より)
各項目を解説すると、
まず、
・夕方の肩甲骨を動か酢時間は、5分ほどでよいそうです。
これは夕方の深部体温を上げることで、体温がピークの時間であると、体に指令を出すのだとか。
こうすると、残業や夜のイベントなどで、寝る時間が不規則になっても対応できるそうです。
・帰宅時、つまり夕方に寝てしまうと、体温が上がらなくなってしまいます。
そのため、就寝するために必要な、体温の低下も起こらなくなってしまうのだとか。
ただこの逆もあるそうで、15時まで20分以内の仮眠なら、入眠が改善されることもあるそうですよ。
・太陽光を浴びることについて。
人の体内時計は、個人によって微妙に違うそうです。
一般には25時間と言われても、実際は24時間15分や、15時間15分であったり。
これは遺伝子レベルで決まっているらしいのですね。
ただ、体内時計が狂ったままというのも良くありません。
太陽の光を浴びることは、体内時計のリセットに効果的なのです。
実際の時刻に向けて、じわじわと調整されていくそうですよ。
・メラトニンのサイクルと生活スケジュールについて
メラトニンとは、睡眠を促すホルモンです。
太陽の光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制される、とのこと。
メラトニンの分泌が高まるのは、朝、日光を浴びてから14~16時間後。
たとえば、朝6時に起きた場合、夜8時ごろからメラトニンの分泌が始まり、夜10時には眠くなるのですね。
白濱院長は、こうおっしゃっています。
(引用)
「(前略)不規則な勤務や生活の人は、これを踏まえて睡眠のサイクルにあうスケジュールを組むといいでしょう(後略)」
(引用ここまで:女性自身より)
・短時間睡眠について
短時間睡眠を90分単位で取る理由は、私たちの睡眠が、90分を1サイクルとしているからです。
1サイクルは、レム睡眠とノンレム睡眠からなっています。
レム睡眠では、体が眠る一方で、脳は活発に起きています。
夢を見ているのも、このときですね。
ノンレム睡眠では、身体も脳も、深い眠りについています。
目覚めをよくするには、レム睡眠で起きるようにするとよいそうですよ。
そのためには、睡眠時間を4時間半、6時間などの90分サイクルで組むことがおすすめ、とのことでした。
・エアコンについて
白濱院長によると、布団の中の温度は33度が理想だそうです。
そのための室温は、夏は25~28度、冬は18~20度がベストだとか。
室温がこれ以上になると、ノンレム睡眠が減って、目が覚めやすくなる、とのことです。
また、寝苦しくなるのは、蒸し暑さもありますよね。
これについては
(引用)
「(前略)特に湿度が70パーセント以上の室内では皮膚の表面の汗が乾かないため、睡眠中の放熱がうまくいかず、体温を下げられません。(後略)」
(引用ここまで:女性自身より)
つまり、不快指数が髙くなると、寝苦しくなるということですね。
これを防ぐには、エアコンを付けっぱなしでも良いそうです。
ただし、エアコンの風が直接体に当たることは避けてください、とのことでした。
※『週刊女性』の特集では、硬い布団を使うと、体との間に隙間ができて、湿気がこもらない、ともありました。
これは麻やちりめん地の寝間着にも言えますね。
この後の、
・夏場もシャワーだけはNG
・夕方以降、ブルーライトを避ける
これは、前回の記事で書いたことと、趣旨は同じと見てよいでしょう。
ただちょっと細かい数字が違いまして、
白濱院長によると、
(引用)
「(前略)理想の湯加減は38~41度、時間は15分程度で、むくみや冷えで悩んでいるなら20~30分くらいつかってください。」
(引用ここまで:女性自身より)
だそうです。
また、入浴は、就寝の2時間前までに済ませてください、とのことです。
ブルーライトは、スマホやパソコンの画面から発せられる波長の1つですね。
これは紫外線に近い性質を持っているため、交感神経を刺激してしまうそうなのです。
ただ、ブルーライトについては、実生活で夕方以降遠ざけるのは、ちょっと難しいですね…。
せめて寝る前の1~2時間から、というところでしょうか。
・夕食を20時前に、と言う点について
これは、食事をとると、胃腸が活発に動いてしまうからだとか。
そのため、睡眠中も体が休まらず、眠りが浅くなってしまうのですね。
これを避けるためには、食事は就寝の3時間前、遅くても20時前が鉄則だそうです。
そして最後。
・不眠時に目の回りを10分ほど温めることについて
これには、目の緊張を解き、血行促進することで、心地よい感覚を味わう効果があるそうです。
目の回りの副交感神経も、活発になる=リラックス⇒眠気を促進するのだとか。
具体的には、蒸しタオルをまぶたの上に乗せるだけ。
では、市販の蒸気アイマスクは?と思ったら、それでもよいそうです。
さて、あなたが普段、どれくらい熟睡できているのでしょうか。
それについては、『女性自身』にチェックシートがありますので、詳しくはそちらをご覧くださいね。
次回は、夏の疲れを取る入浴法についてです。
不眠解消について、徹底して知りたい方はこちらの記事もどうぞ
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